 「いいか、ゴン。人間界には怖いお兄さんがたくさんいるんだからな」 「うん」 「お菓子を貰ってもついていったらいけないよ」 「うん」 「人間の前じゃ羽をだしたらいけない。力も使ったらダメだ」 「うん」 天使は１２歳を迎えると、修行のため人間界で一年間『天使の能力』を使わずに過ごすことが決められている。 天界で最年少であるゴンは今年１２歳。 ─────そう。 ゴンは人間界に修行に行かなければならないのだ。 現在、天界の平均年齢１５９９８歳。 長い間、新しい生命の誕生を心待ちにしていた中でゴンは生まれたものだから、蝶よ花よと大天使たちに大切な宝物のように育てられ、まったく世間を知らない。 ─────箱入り天使なゴン。 心配性の大天使達はゴンが人間界へ向かう一ヶ月も前から何度もゴンに同じ台詞を繰り返し言い聞かせていた。 「いいか、ゴン。人間界には怖いお兄さんがたくさんいるんだからな」 「お菓子を貰ってもついていったらいけないよ」 「人間の前じゃ羽をだしたらいけない。力も使ったらダメだ」 「大丈夫だよ！俺も１２歳になったんだから！大人だもん！」 ゴンは大天使達の心配をよそに、純白の羽をぷるぷると震わせ、瞳を輝かせていた。 もう・・その姿は言葉に出来ないくらい愛らしくて。 ─────愛らしくて。 ─────だから、しつこいくらいに愛らしくて。 大天使達はいつもの台詞のあとに必ず泣きながら言うのだ。 「男を見たら必ず狼だと思って逃げなさい」……と。 |
| 一番最初に出会った狼が しかも、キルアはゴンと同じように人間界に修行にきていた魔界のプリンス…なんて妄想しながら楽しんでみました。 み…見えそうで見えない…ぷにぷにのオチリ。 ラブリーエンジェルゴンたん。 大好きなまんづ様に、大好きなゴンたんを頂いて幸せの絶頂です。 まんづ様、こんなに美味しそうな（笑）ゴンたんをありがとうございました。 |